顧問弁護士:顧問弁護士と社外取締役、社外監査役を兼務してもらう事はできますか。

よく御相談いただく事項なのですが、原則としてはお断りしています。まずこの点については、法的な問題として、顧問弁護士と社外役員が兼務がそもそも可能なのかという問題があります。この点については弁護士会と証券取引所の見解が分かれており、弁護士会は就任可能、証券取引所は望ましくないという意見を表明しています。弁護士会の意見にも一理あるのですが、社外役員の選任は専ら上場のためですから、取引所の意見に準拠せざるを得ないと思います。そのためご依頼があった場合には、取引所の見解に基づいて、原則としては就任をお断りしております。上場予定が無い場合や顧問弁護士と兼務しない場合でも、私の職能とシナジーが発揮できるかどうかを、私のプフィールを詳しくご説明いただいた上で、ご検討いただいております。会社法改正によって社外取締役のニーズが高まっておりますので、ITや組み込みを本業とする企業様についてはご遠慮なくお問い合わせ下さいませ。

顧問弁護士:紛争は裁判で解決する方針ですか、裁判はしない方針ですか

裁判をする、しないと固定的に方針を定めているということはありません。案件毎に裁判が必要な場合も、不要な場合もあるからです。また裁判をするにしても、訴訟、調停、支払督促等様々な形態がありますから、それぞれのメリット・デメリットをご説明させていただいた上で、方針を選択していただきます。なお、当職の経験としては、訴訟は手続きの時間と費用がかかりすぎるので、あまりお勧めはしていません。原則としては、裁判外での交渉による解決をお勧めし、裁判をするにしてもライトウェイトな手続きでの解決可能性が探るようにしています。

顧問弁護士:質問をしたらどれくらいで回答をしてもらえますか

電話や面談の場合にはよっぽど複雑なものでなければその場で何らかの回答が出ると思います。調査を要する場合には、その場で少しお待ちいただくか、後日回答させていただきます。メールでのご質問の場合には、最短で30分程度なのですが、これは受信時にパソコンの前にいる、そのタイミングで他の仕事に手を付けていないという条件付きです。基本的には当日内か翌日午前中までという時間枠で対応していることが多いでしょう。なお依頼者様には大変申し訳ないのですが、まれにメールを見落としていたり、ISP側のスパムフィルタにかかってメールを確認できていないことがあります。その際には何をおいても優先対応させて頂いています。

顧問弁護士:依頼者とお酒を飲むことはありますか。

あります。美味しいものを食べるのは好きですし、お酒もそれなりに嗜む方だと思います。食事をしながらお互いの仕事の話ができると、理解が深まって仕事がしやすいです。ただ新地のクラブとかは苦手ですので、遠慮させて頂いています。「いい店」に連れて行かないとと気負われる方がいますが、そういったお気遣いは不要です。対等の立場で食事がしたいだけで、接待を受けたいわけではないのです。なお西天満近辺であれば私がお店をオススメさせて頂きます。
またお時間が許すようであれば会社の経営者様やご担当者様と昼食をご一緒させていただくようにしていますので、ご迷惑で無ければおつきあい下さいませ。

顧問弁護士:大阪に行けないのですか契約できますか。

顧問契約のご締結にあたっては、かならず社長様か、総務・法務・営業いずれかの部門の責任者・ご担当者様と面談をさせて頂きます。これは私がどういった弁護士であるのかをちゃんとご理解いただいた上で、ご契約を締結して頂きたいからです。また顧問業務を遂行する場合には、会社様の来歴や業務内容を詳しく知っていなければいけません。そのためにも面談させていただき、お互いに「自己紹介」をするのが原則です。

顧問弁護士:顧問契約を締結すれば法務コストは安くなりますか

「法務コスト」は、法務担当を首にしない限りは、当然、顧問弁護士への報酬分高くなります。法務担当1人分の給料よりは顧問弁護士の顧問料の方が安いですが、顧問弁護士は専属ではありませんからフルタイムで仕事ができるわけではありません。その意味で「顧問弁護士を付けると法務コストが安くなる」ことは無いと思います。
もっとも企業コストは「法務コスト」単体で評価することはできないと思います。顧問弁護士、特に専門性が高い弁護士の場合は、回答を出すまでの時間、回答の精度・実用度が違います。よりよい紛争解決ができることによって得られるメリット、新規事業に素早く着手できることのメリット、内製で時間を無駄にすることのデメリットと比較考量して初めて見えてくるものです。
そして私は、依頼者様に支払う顧問料以上の価値を提供したいという想いで仕事をしています。

顧問弁護士:法務担当と顧問弁護士はどう違うのですか

会社の法務を継続的に面倒を見る存在という意味では同じだと思います。また最近は法科大学院を出て弁護士に匹敵する知識を持っている方も多いです。研究熱心な方は、弁護士以上の知見を持っている方もいるでしょう。ただ本質的に違うのは第三者性です。紛争になったとき、自分自身が当事者だと、どうしても客観的な判断ができなくなります。一方、我々弁護士は、一定の法律問題を中立的に分析し、その上で企業の立場に立ってアドバイスします。さらにいえば、相手方の立場に立ったらどうなるかということまで分析して、回答をすることができます。これは弁護士という仕事が、訴える側のためにも、訴えられる側のためにも存在しているからです。そして私の場合で言ば、たとえば、システム開発の発注者側、受注者側の両方が顧問先にあるものですから、両方の立場の利益、攻めと守りのポイントが分かります。社内プロパーの方ではこれはなかなか難しいことですので、そのあたりに我々の本当の存在価値があるのでは無いかと考えています。

顧問弁護士:新法、新判例の紹介やアップデートはしてもらえますか。

いえ、行っていません。単に新法、新判例を知りたいだけであれば、法律雑誌を数誌取った方が低コストですし、文書として社内に残りますからナレッジとして蓄積がしやすいと思います。そのために顧問弁護士を雇って顧問料を支払うというのは無駄が多いです。
ただ法律や判例はなにぶんわかりにくいものが多く、その法律や判例が自社に関係するのか、関係するとしてどういった対応を取らなければいけないのかを判断するのは難しいことがあります。その時にはいつでも一声お掛けいただければ、詳しく説明させていただきます。私が知らない法律・裁判例もあるでしょうけれども、自己研鑽を兼ねて研究し、顧問会社様が容易に理解できる状態に持っていきます。

顧問弁護士:関係会社は別料金ですか

当職の場合、よっぽど関係性が薄い場合以外は、顧問契約の範囲内で対応します。具体的には、親会社、株式オーナーである個人、子会社、孫会社、子会社に至らない程度の株式保有割合の関係会社、兄弟会社は、顧問契約に基づいて対応しており、別途の報酬請求は致しません。

顧問弁護士:会社経営者の個人的な問題を相談してもいいですか

オーナーシップが確認できる状態であれば、代表者様の個人的な問題も、もちろん御相談に応じさせていただきます。一般民事に渡る場合には他の弁護士を紹介させていただくことが多いのですが、一旦私が入ることで、「弁護士の目から見て適任の弁護士」を紹介させていただけると思います。紹介料は不要です。