読書記録・レビュー:日本IBM AI倫理チーム「AIリスク教本 攻めのディフェンスで危機回避&ビジネス加速」日経BP (2023/12/15)

一般向けなのでかなりわかりやすい記述。AIに求められる特性を5つにまとめているのみシンプルでよい。ただ書かれている各種のリスク(16+1に分類されている)が、本当にそれはリスクなのと疑問を呈したくなるものが多く、これを真に受けて余計な心配をするひとが出てしまわないかというのが心配。「その対策って読者にはできないでしょ」とか「読者がお金を払って買っている本で自社のソリューション紹介にページを割くの」と突っ込みたい部分もあったり。AI原則のまとめの整理として東大横山教授の論文を紹介してくれていたのは参考になった。この視点を本の執筆当時に記載していたことにはバリューがあると思う。ただAI事業者ガイドライン(この本に記載の8原則を包摂しているオフィシャルドキュメント)が公表された今となってみると、コンサル業の立場としてhあ、ガイドラインをより実践的にとらえるとか、理解を深くするとか、独自の視点が必要だと思う(自戒)。ガイドラインを取り巻く環境の歴史の記述はよくまとまっている。ただ変化が激しいので、その後のフォローアップは自分で調査が必要。

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