営業社員が退職するに際しては、在職中に集めていた顧客の名刺は会社に渡してもらうべきなのでしょうか?
営業社員が会社の営業のために客先を回るなどした際に集めた顧客の名刺については、その所有権は会社にあるものとされています。そのため退職する際に名刺を持って出るということは、窃盗や横領の問題となってしまいます。 また多くの場合、名刺に記載されている情報は、会社の方で何らかの形でデータベース化しているのではないかと思います。会社から離れた一個人に名刺を渡すということは、個人データを第三者提供しているということになり、原則として本人の同意が必要となります。各個人から同意を得るというのは事実上不可能でしょうから、データベース化されている部分がある場合には、これを除かない限りは、名刺を持ち出させるのは困難です。 そのため名刺については退職時はすべて原則回収するという取扱いを確立すべきでしょう。