開示の求め:拒めるのはどういう場合か

企業から社員の日常の健康状態の管理を請け負っている企業です。社員本人から当社が保有している情報の開示を求められた場合、これに応じる必要はありますか。

開示の求めを拒めるのは個人情報保護法上、一 本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合 二 当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合 三 他の法令に違反することとなる場合です。本人の健康状態の開示が一に該当する可能性はかなり低いでしょう。御社の業務が社員に秘匿されて初めて本来の目的を達成しうるものであれば二に該当する可能性はあります。しかし一般的には本人の健康状態を秘匿しないと目的を達成できないというのはまれなケースでしょう。そして一般の企業ではこういった情報の守秘義務を定める法律は見あたりません。そのため、三にも該当しないでしょう。  結果、本人からの開示の求めには応じなければならないと思われます。

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