当社は写真をテーマにした雑誌を発行している会社で、毎年フォトコンテストを開催しています。当選した応募者の氏名を雑誌に掲載したり、ポスターに掲示したりするのですが、個人情報保護法上問題が生じるのでしょうか。
個人情報保護法上、報道関係の事業は適用除外とされており、規制の適用の有無を問題とする必要はありませんが、雑誌社はこの範疇には入りませんので、法令該当性の有無を検討する必要があります。 個人の氏名は経済産業省ガイドライン上はそれだけで個人情報保護法上の個人情報に該当するものとされています。入賞者であれば会社の住所録に登録もするでしょうから個人データにも該当します。そしてこれを雑誌に掲載したり、ポスターに掲示したりすれば、第三者に提供することとなりますので、予め本人の同意を得る必要があります。この点、コンテストの結果が発表されることはある意味当然事ですから、何らの措置をとっていなくても、本人の同意を推定することも不可能ではないでしょう。もっとも本人や監督官庁との無用のトラブルを避けるためには、申込書に個人情報の取扱についての同意事項を記載したり、「コンテストの結果は当誌に当選者の氏名を掲示して行います。」などを記載し、本人の同意を推定できる状況を作ったりしておくことが望ましいでしょう。 なおコンテストの参加者が5000名に満たなくても、主催者が個人情報取扱事業者に該当していれば、個人情報の適用がありますので注意が必要です。